須佐中の思い出
品川敏行
平成22年5月1日

　私の学校生活の始まりは、昭和16年。父が萩中の教員で赴任し堀内の 春日神社の前に転居し、明倫国民学校へ入学しました。 当時、明倫は生徒数3,000人のマンモス校で、1部、2部に別れ １クラスが忠考仁義礼智信の７クラス有りました。 １年忠組で、毎朝松蔭の詩を朗読させられ一日の始まりでした。

　１９年秋育英に転校しました。疎開や引揚者で当時育英も８００健児と いわれ町中子供が溢れておりました。現在は１００名前後に成りました。

　昭和22年6･3･3制の新しい学制が始まり新制中学校が出来ました。 学校も無く育英の講堂と青年学校を改造して教室でした。 教室の天井が筒抜けで隣が声が聞こえる事も有りました。

　やがて新校舎が建ち新しい教育が始まりました。 ホームルームと云うのが出来、朝と昼と放課後はその教室に 1年生、2年生、3年生が14･5人づつ一緒に集まり活動しました。 3年生の時は二階の習字の教室で後ろに部屋があり3年生は そこへ屯して、1･2年生に掃除をさせ、夏ダイダイやかきもちを下級生に 持ってこさせ、食べながら威張っていました。

　職業の時間は町に出ていろいろ体験学習でした。 宮内鍛冶屋、長崎屋商店、磯部魚業所、農業等の体験を事業所に 行きしました。学校林があり炭焼きもしました。 パンのあんこをなめたり魚を釣ったり楽しい時間でした。 鍛冶屋で鋼が跳ね目を怪我をした生徒が出て中止になりました。

　先生のあだ名も盛んで高津校長ーしゃもじ、斉藤教頭−赤鬼、堀野先生ーペチャ、松原先生ーうんちゃん、山中先生ーどろん、森重先生ー坊さん、尾木先生ーおぎちょん、森本先生ーねえちゃん、西村先生ーにいちゃん、末若先生ーじいちゃん、佐々木先生ー砂食わし。いろいろ付いておりました。

　週休２日制の頃も当時すでにあり、６月と１０月には農繁期休暇と 言うのもあり、畑のない者はよく遊んだものです。

　今では考えられないような新しい学制のいろいろな実験がありました。学校生活で懐かしい思い出となりました。

私は、1年の秋休学し留年しました。おがげで同級生が2学年あり 多くの友達が出来ました。

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６月号『リレー随筆』は広田欽也さんに執筆を御願いします。

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